2015年02月17日

家族は子供の自傷行為にどう対処すればいいのか

若い女性を中心に、自傷行為が増えています。手首をカッターなどで切るリストカットはドラマなどで見たことがある方も多いでしょう。もし、万が一自分の家族が自傷行為をしていたらどう対応するべきか、考えてみましょう。

心のSOSが自傷行為につながる

自傷行為は声にならないSOSだと考えてください。切る所は手首だけとは限りません。腕や太もも、ふくらはぎなど長袖やソックスで隠せる場所を切る人もいます。
若い女性に多いと言われていますが、男性もタバコを腕に押し付けるなどの行為をする事があります。その他にも壁に頭を打ち付けたり、尖った物で体を傷つけたりと様々です。
ですが全てに言える事は、自傷行為をするのには必ず原因があるのです。
両親の不仲、学校でのいじめ、うつ病からくる自罰精神などが引き金になる事が多いです。


自傷行為を発見した時の対応は

まずほとんどの方が「どうしたの、この傷」と聞いてしまうでしょうが、そこで素直に理由を言う事はまずありません。「放っておいて」などと言われてしまうでしょう。ですが放置は危険です。最初はミミズ腫れ程度だった傷が段々エスカレートします。カッターやカミソリを用いて血が出るまで深く切るようになってからでは遅いのです。
本人と直接話して原因を聞き出す事が一番望ましいですが、家庭ではそれは難しいでしょう。専門医のアドバイスを受ける事が大切ですが、病院に行く事を拒否する場合もあります。時には憎まれ役になってでも専門医やカウンセラーに相談してください。この場合、家族カウンセリングを受ける事で原因が判明する事もあります。家庭内に原因がある場合は親もカウンセリングを受けた方がよいのです。


やめなさいは逆効果

多くの自傷者は「生きている事を確認するため」または「自分に罰を与えるため」に自傷行為に走ります。言葉にできないイライラや不満、自分への罪悪感で体を傷つけます。
そんな時に「やめなさい」と言っても逆効果です。ますます怒りが心の中にできてしまい、自傷行為がひどくなってしまいます。傷を見つけた時には「痛かったね」と言ってあげるのが無難です。責めてしまうとまた切ってしまいますから、傷ついた心に寄り添ってあげましょう。手当てをしてあげる事も心のわだかまりをとくきっかけになります。
「あなたを愛しているから、こんな事はしないでほしい」ときちんと伝えましょう。
抱きしめて「つらかったね」と気持ちをくんであげると素直になってくれる時もあります。


手首を切るくらいでは死なないとは思わないで

一般的にリストカットで死亡する事はまずありません。だからといって放置するのはとても危険です。毎日のように深く腕を切り、大量の血を流すようになってしまうと貧血を起こし、めまいや立ちくらみで階段から転落する事故も起きます。
入浴時の自傷行為は時に死亡事故につながります。水の中に傷口を入れてしまうと出血が止まらないからです。
専門医にかかる事と同時に家の中のカミソリやカッター、爪切りなどを隠してください。


家族が自傷行為に至ってしまった場合は、カウンセラーに日頃の不満や傷つけてしまう原因を話す事で少しは心の重荷が軽くなります。放置すると段々ひどくなってしまうので、ためらわずに専門家に相談しましょう。
最近では小学生の自傷など、低年齢化も進んでいます。反抗期も重なって難しい年代になってきますが、あきらめないで寄り添ってあげてください。


タグ :うつ病自傷

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Posted by 病み子 at 22:51│Comments(0)メンタル
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